2009.08.08 Saturday | 海のエジプト展
海のエジプト展


 海のエジプト展。
 パシフィコ横浜にて、入場料2300円。
 ちょっと高いなあと思っていたのですが、その理由が中に入ってわかったような気がしました。

 従来のエジプト博物展というよりは、エキスポの中のブースみたいな雰囲気。──て、横浜開国博の一環なんでしたっけ。

 夏休み中の家族づれを意識して、ディスプレイしているようで、従来の博物館よりはかなりオープンな雰囲気。
 この日も、小学生ぐらいのお子さん方が多かったですw。
 でも、天井が高いので、少しぐらい騒いでも気にならない感じ。
 あ、もちろん、走り回ったり声をあげたりするのを推奨しているわけではありません。

 うがちすぎかもしれないですが、今迄の経験からすると、エジプト展というと、たいていミイラとお棺(ローマ時代のが一種類とか末期王朝時代のそれとかw)、それに黄金装飾品系、もしくはパピルスがあるものですが、今回はそういうものは一切なし。
 沈んでいたスフィンクスなどがありましたが、やはり海の底にあったものなので、まあ保存状態は悪いわけで、顔がなかったり、腕がなかったり。逆に顔だけであったり。
 でも、見ごたえは十分ありました。
  
 末期王朝時代からプトレマイオス王朝時代が中心で、青銅製のものが多かったのが目につきました。
 神々の小さな像とか柄杓、たらい、ランプとか。
 …少々エロティックな護符があったりしてこれはお子様の目にはどうよと思いましたが(笑)。(あの手のを展示してあるエジプト展って、私は初めてだと思います。)
 ネクタネボ1世の石碑があって、これがまるで最近彫ったみたいにきれいです。ほれぼれしてしまいますw。藻とかきれいに落とせるものなのね。
 個人的にはこの石碑と、ナイルの神ハピの立体像が見れてよかったです。
カノープスエリアのナイルの神の胸像(ハピとは明記してないのですが)と比較すると、時代の移ろいが感じられて面白いです。
 
 行った日は金曜日の昼前だったのですが、割と中はすいていたように思います。少なくとも、上野の都美術館のいつもよりは。。
 ガラスケースの前に列は当然のごとくできていました。
  
 ただ結構中は広いので、疲れ果ててしまいました。

 もう一回行きたいような気もしますが、うーん、でも2300円ってやっぱり高いな。。 
 今度は上野のトリノ・エジプト展にGo!ですね。
美術展 | 14:27 | comments(0) | trackbacks(0)


2009.05.07 Thursday | よみがえる黄金文明展
 先日、静岡に小旅行に行って来たついでに、静岡県美術館での「よみがえる黄金文明展」に行ってきました。
 今年の1月に東京では大丸ミュージアムでやっていたものです。
 
 黄金の5千年紀、というキャッチコピーを県美術館前で見たので、どんなものだろうと思ったのですが、一番古い出土品は紀元前5千年後半の黄金細工の品々が数点、紀元前14世紀〜15世紀ぐらいの青銅の剣、矢じりなどが最初のコーナーに数点あって、あとはだいたい紀元前4世紀頃のものが大半でした。。
 古ければいいってもんじゃないですけど、何だかちょっと物足りなかったです  (´・ω・`)。。
 
 確かに黄金細工は五千年前なので、それは最古のものといえるでしょうけれど、年表などをみると、トラキアの人々は統一した王国を持たなかったそうですし、独自の文字もなさげな感じ(文字系の展示品もギリシャ語だったので)なので、やっぱり古代文明の中では小粒な印象を受けました。

 すみません、私は古代エジプトフリークです(;´∀`)。

 でも、ものは状態がとてもよくて、きれいな品々ばかりでした。
 まるで今作ったみたい。
 トラキアという名前に接するのはこれが初めてなので、いまいちはっきりわかっていなかったけれど、ギリシャ風なんですね。
 (独自の文化と書かれていたけど、展示品のほとんどはギリシャ風に見えました)
 映画のトロイに出てきそうな兜とか鎧もあって、楽しめました♪
 たぶん、東京で見るよりは少ない人の中でみれたので、それもよかったです。

 目玉のひとつの黄金のマスク…思ったほど大きくなかったですね。
 実際にかぶったのでしょうかね。穴があいている風には見えなかったけど。
 説明コーナーにツタンカーメン王のマスクの写真が飾ってあって、ああやっぱりエジプト美術はすごいなあなんて思っちゃいましたが。
 黄金細工のリュトンがいっぱいあって、眼がきらきらしてしまいましたw。
 黄金はやはり目をひくものですね。
 
 
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2008.10.05 Sunday | フェルメール展
 上野で開かれているフェルメール展に出かけてきました。
 今回の展覧会では、フェルメールの絵は全部で7枚。
 見たかった作品はなかったけれど、それでも7作品、なまで見れて嬉しかったです。

 映画「真珠の耳飾の少女」の初めの方に出てくる、「ワイングラスを持つ娘」をじかに見ることができたので良かったです。特別出展という「手紙を書く婦人と召使」の冴えた筆遣いもすごいけれど、「ワイングラスを持つ娘」は色彩が華やかで目をひかれますね。
 これが誕生するまでの、原作の小説にでてくる逸話がなかなか印象的でした。本当かどうかはわからないけど(笑)。

 ごく初期の作品の「ディアナとニンフたち」や「マルタとマリアの家のキリスト」はいくら初期とはいえ、それからの作品(全作品のパネルも展示されています)とムードが違うのでちょとびっくりしました。
 そして、初期の方は色彩が割りと豊かに見えるのに、だんだん使われる色が少なくなっていくような。
 巨匠と呼ばれる人でも試行錯誤があったのでしょうか。

 個人的には「小路」と「手紙を書く婦人と召使」が好き。
 そして、以前見た、「牛乳を注ぐ女」はやっぱり圧倒的な存在感がありましたね。
 またしみじみと眺めたいなー、なんて思います。
 
 行ったこの日、美術館はいつもどおりの混雑(笑)。
 格作品の前に黒い山がたくさんあって、なかなかゆっくりと落ち着いて見れないのが残念。。
 でも、フェルメール以外にも好きだなと思える作品がたくさんあったので、今回の展覧会は大当たりでした♪
 地味だけどすごく雰囲気が好みなんですよね。
 この時代、男に生まれて画家の修行がしたかったなー、なんて妄想を抱いてしまいました。
 売店には色々フェルメールグッズが山盛り。
 お客さんも山盛りw。
 私もたくさん今回は買ってしまいました。
美術展 | 22:39 | comments(0) | trackbacks(0)


2008.04.06 Sunday | ルーヴル美術展─フランス宮廷の美─
 いつもご訪問いただきまして、ありがとうございます。
 このところ更新が滞りがちで申し訳ありません。。
 今週末こそは、と決めていたのですが、結局だめになってしまいました。
 もうだいたいできているんですが…うーむ、もう一歩のところでつまづいております(--;)
 来週中にはできるようにするつもりなので、もうしばらくお待ちいただけると幸いでございます。
 
 さて、4/6で終わってしまう東京都美術館での「ルーヴル美術展」に滑り込みしてきました。
 見たいなあと思いつつなかなか機会がなくて、最終日の今日になっちゃったんですが、すごい人でしたw。入場制限がかかっていて10分ほど待たされました。
 いつ行っても上野の美術館は混んでいますが、今日は若い女性たちの姿がとても目に付きました。フランスの、しかも、あのマリー・アントワネットの使用したものも展示してあるせいかな? ベルバラって今でも人気ありますもんね。

 「フランス宮廷の美」というので、私はてっきり家具とかドレスなども含むのかな?と思っていたのですが、メインは美術工芸品でした。 
 ダイヤモンド入りの嗅ぎ煙草入れなど、人が多かったのでなかなかじっくりと見ることができなかったのですが、細かい細工が美しくて目がくらんでしまいました(笑)。
 燭台や置時計など素敵でしたし、絨毯などもあったりして興味深かったですが、でも王冠とかアクセサリーの類もなくて、ちょっと寂しかったかな。
 工芸品の種類がちょっと少ない気がするんですよね。
 銀食器と一緒に、コーヒーカップやワイン用のグラス、もっと色々な食器を見たかったです。。
    
 しばらく前に、アントワネット関連の書籍をいくつか読みまして、ルイ16世様式ともマリー・アントワネット様式とも呼ばれる彼女が生み出したスタイルに興味がわいたので、そういったものもじっくり見れるかと期待していたのですが…、品数が少なすぎて今ひとつそれまでのと違いがわかりづらかったかな。
 やっぱりあの宮殿の豪華絢爛な雰囲気を味わうためには(マリー・アントワネット様式の場合はプチトリアノンかな?)、現場に行かないとだめなのね(笑)。
 仕方ないですね。
 
 そうそう、でも、当時の貴婦人の髪型やファッションの風刺画などもあって、こちらはとても面白かったです♪
 セーブルのマリー・アントワネットの胸像が展示されていて、解説によるとその容貌はおそらく実際のものとは違っているところがあるだろうということですが、気品漂う王妃像で肖像画よりも何だか好きです。
 キリステン・ダンスト主演の映画がちょっと前にありましたけど、彼女よりも、ヒラリー・スワンク主演の「王妃の首飾り」に出てきたマリー・アントワネット役の女優さんの方が、似ているような気がしますね。

 私はカタログ魔なので、展覧会に行くたびに大抵買っているんですが、今回のカタログは本当にデザインが凝ってますw。金色のカバーがついていて、見た目がとてもゴージャスです♪ この頃のカタログは色々凝ってて面白いですね。
美術展 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0)


2008.03.10 Monday | ウルビーノのヴィーナス
 国立西洋美術館での「ウルビーノのヴィーナス」展を見に行ってきました。
 ティツィアーノのこの名作は、塩野七生さんの小説「黄金のローマ」の表紙になっていて、これを見て以来肉眼で見たいなーと願っていたので、見れて本当に良かったです♪

 この展覧会は古代ギリシャ・ローマから発生したヴィーナス像の歴史をたどってて、過去の色々なヴィーナス像を見れて大変興味深いものでありました。
 もともとは古代ギリシャで生まれた愛の女神アフロディテがローマに伝わりウェヌスとなり…ということなんだけど、その誕生の話(ティターンの神ウラノスの切り落とされた男根が海の中に落ち、その精液の泡から生まれたというもの)はオリエントのイシュタル女神と類似性が指摘されていて、当時の文化の伝播を見るようで面白いですね。
 そのヴィーナスがいつしか裸体で表現されるようになり、「恥じらいのヴィーナス」という人物表現のタイプが生まれ、これが西洋画における裸婦像のルーツとなった、というのは私の早飲み込みかもしれないですが(笑)、やはり、西洋文明の原型となったのは古代ギリシャ・ローマなのですね、中世においては断絶の期間もありましたが。

  メインの「ウルヴィーノのヴィーナス」本当にたおやかで可憐、そのくせあでやかなお色気があって見ほれてしまいました(*^^*)。
 まなざしがインパクトありますね。
 魅力的な表情に、描いた人はすごいなあとつくづく思います。
 ただ、当時の貴族の部屋の一角という雰囲気は何だか不思議…。
 暗い色のカーテンの向こうにあるのは、草原などの遠景の方が全体がまとまると思いますが、うーん、やっぱり当時に、実際に生きている感じを出したかったのでしょうか。
 
 画家によって個性がでるもので、ミケランジェロデザイン(下絵だけがミケランジェロで作画は違う人)のは、荒々しく迫力はありました。
 ただ体つきは男の人みたい…うーん。それがミケランジェロの意図なのかもしれませんが、個人的には女性性を象徴する女神だと思っているので、やっぱりティツィアーノや他の画家の方がしっくりきます。
 もう一つ彼によるヴィーナス像もありますが、こちらはまた顔が違って幾分年を重ねた美女です。こっちには遠景が山の風景なので、神話的雰囲気です。
 …うーん、私は「ウルビーノ」の方好きだな、やっぱり。

 裸体像を見るにあたっては原書房「図説ドレスの下の歴史」(原書房 ベアトリス・フォンタネル著)の冒頭が結構参考になりました♪ こちらは文字通り下着の歴史のお話なのですけど、古代から理想とされた裸体の形状など面白うございます。
 しかし、よくよく考えると、理想を押し付けられる側にいる方としてはたまったもんじゃない、てなこともあります(笑)。

 とにかく色々なヴィーナス像が見れる面白い展覧会でした♪
美術展 | 14:59 | comments(0) | trackbacks(0)


2007.12.05 Wednesday | 永遠の一瞬 
 行きたいと思いつつ、なかなか行ってこれなかった、六本木でのフェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展にやっと行ってこれました。
 やっぱりフェルメールはきれいだなあとその絵の前で、たたずむこと約20分(あ、勿論列の外でです)。
 それでも物足りない気がして、本当に、もう一回みたいなあと思ってしまいます。できれば椅子を前において、座っていつまでもいつまでも眺めていたいです(笑)。
 
 ご存知の方も多いと思いますが、今回やってきた展覧会の中でフェルメールの絵は1点だけ。
 かの有名な「牛乳を注ぐ女」。
 アムステルダム美術館が改装中なのだそうで。どうせなら他の作品も見たかったなあと思うのですが、でもまあ、仕方ないかな。
 フェルメールの作品の中でも一番有名な作品を(わりに)間近に見ることができたのは嬉しいことでした。
 ちなみにこちら英語でMilk Maidというのを聞いて、ふーん、ミルクメイドねえ…とぶつぶつ呟いたりして(笑)。日本語のタイトルの方が好きだな、私。

 一緒に展示されている絵がたいてい室内を描いたもので暗い色彩が多かったので、急にぱっと明るくなった感じでした。このあたりは展示の仕方のうまさかもしれません。
 下手に言葉で表現はできないのですけど、永遠の一瞬、輝きといったような…静かな時間を感じました。
 フェルメールの作品がすきという人が多いのもうなずけます。

 絵の直前で、当時の絵の具を作る過程の映像が流れてまして、それで余計に目がひかれたのかもしれませんが、女中さんの前掛けに使われた美しい青が非常に印象的でした。
 本物は違うなあと思うわけは、やはりその色彩ですね。
 見終わった後、フェルメール関連の本を色々買ってみたのですが、印刷の技術があまりよくないのか、大抵は作品の色合いがくすんでいて、中には全体にぼけ気味に見えるのもあったりして、あれほど魅力的に見えた青もいまいち、なケースが多かったです。
 でも今回の展覧会はチケット、ポスター、カタログの表紙にいたるまで割合青が生きていてなかなか本物チックで満足です。
 ただ、お土産のほとんどが「牛乳を…」なので、その辺ちょっと食傷気味になってしまいましたが(苦笑)。

 画家のフェルメールという人は、寡作で三十数点しか現存してなくて、1年に2,3枚ぐらいしか製作しなかったようですね。
 借金をかかえていたそうで生活は決して楽ではなかったそうですし…。
 まして奥さんとの間に子どもが十数人。
 うーむ。。
 映画「真珠の耳飾の少女」を見たので、私にとって決定的なフェルメール像はコリン・ファースになっていますが、実際の彼はどういう人だったのでしょうね。自画像も何も残ってないのが残念です。
 43歳ぐらいでなくなったそうですが、もう少し数多くの作品を見てみたかった、と一ファンは思います。 
美術展 | 23:24 | comments(0) | trackbacks(0)


2007.10.24 Wednesday | フィラデルフィアとムンク
上野の都美術館フィラデルフィア展(フィラデルフィア美術館展 印象派と20世紀の美術 10/10〜12/24)と、国立西洋美術館でのムンク展(10/6〜1/6)を見てきました。

 フィラデルフィア展はそのタイトルどおり、印象派から20世紀にかけての作品が並んで美術史を勉強できるようで、現代人が親しんでいる「絵画」というものを楽しめたように思います。
 フィラデルフィアは非常に大雑把に言ってしまうと、ニューヨークよりも北にあるところ。独立宣言がなされた場所、ということでアメリカ建国の地とされているそうです。
 ルノワールが好きなので、「大きな浴女」を一番注目してみてきましたが、やはり本物はすばらしいですね。
 優しくて暖かさを感じる色彩でとてもきれいでした。
 ルノワールの何が好きかというと、この画家さんのモデルに対する視線の暖かさを感じるから、ということを改めて実感しました。

 しかしこの美術館は相変わらず人がいっぱい…。。
 トプカプ展よりはましでしたが(苦笑)。
 次回はルーブル美術館展で18世紀の美術工芸品が中心で、マリー・アントワネットが使用した(ただ部屋において見ていただけかも?)調度品もでるんだそうで、見てみたいものですが、またいっぱいでしょうね(笑)。

 国立西洋美術館は、これで3、4回ほどになりますが、都美術館よりはいつもすいてて、かつ常設展の作品も見ごたえがあるいいものばかりなのでお気に入りなのです。
 こちらにもモネ、ルノワールの作品があるんですよね。フィラデルフィア展にあったモネの「ポプラ並木」の、違うカラーヴァリエーションらしきものがこちらの常設展にも展示されているので、お好きな方はお勧めです♪ この時、初めて見つけたのですが、ちょっとびっくりしました。

 ムンク展も予想以上に良かったです。ムンクというと、大抵「叫び」が思い浮かぶぐらいで大して知識がなかったので、その他の作品を眺められて満足でした。
 一つ一つの作品を個別に見るよりも、一堂に会した場になると、当然のことながら迫力も倍増w。パワフルでインパクト大ですね。(家にほしいとは思わないけど…)
 個人的には、絵画という形になったものよりも、ちょこちょこといった感じで描かれたスケッチや修作が、かわいらしい雰囲気に思えて良かったです。

 今後の展覧会に、「ウフィツィ美術館展の至宝」として、ルネサンス名画ティツィアーノの「ウルビーノのヴィーナス」が予定されているそうです。
 これ、見たいなあと常々願ってきたものなので、嬉しい限りです♪
 次回はこちらの美術館は人で埋まるかも。
 来年の春頃の上野はまたまた混雑しそうですね。
美術展 | 08:17 | comments(0) | trackbacks(0)


2007.09.21 Friday | トプカプ宮殿の至宝展
 9/24で終了するトプカプ展に行ってきました。
 終了間近なので、そんなに人はいないんじゃないかと期待していたのですが、まったく逆の結果に終わりました(苦笑)。
 入り口付近で5分ぐらい待機、中も人だかり。
 たいてい2階、3階にまわるとすっきりするものだけど、どこの階にいっても人だかり(笑)。
 あいやー、本当に今日は人が多いんだなあ。と実感しました。
 拝見していると大体、中年以上の人が多かったですね。
 トルコというと、大英博物館などの海外の有名どころの美術展や、エジプトよりは少しマイナー、という印象だったのだけど、今回は金銀エメラルド、ルビーの細工ものの展示だからこんなに人が押しかけるのかな、と思ったり。
 (何せカタログの表紙からがおっきなエメラルドのはまったターバン飾りだもんね)
 
 個人的には、至宝展というので宝飾品ばかりなのかなと思っていましたが、鎖帷子のような鎧や盾や、旗印、エキゾチックな楽器なども見れたのが嬉しかったです。中国渡りの陶磁器をつかった香炉などもあったりして、盛りだくさんな内容で充実した展覧会でしたw。
 ただ、あまり豪華絢爛なものばかり並んでいるので、次第に目が慣れてきて、見る側としては無感動になるような気がしますw。

 何種類かのオスマン帝国皇帝の儀式用なのか、それとも普段使いだったのか、きらびやかな黄金作りの武器が並べられている中で、鉄製の斧がぽつんとありました。地味なものの細やかな透かし彫りがはいっている物なんですが、周りは豪華なものばかりだから、結構質素に見えるのですよね。
 装飾の一部が欠けていて、持ち手の部分も錆びなのか細かい傷が無数に入っているのかはその場では確かめられませんでしたが、そのせいか殺伐とした雰囲気をかもし出していました。
 恐らくこちらも儀式用ではあるとは思うんですが、人を切ったりしてない…よね。
 
 今回の展覧会は「オスマン帝国と時代を彩った女性たち」という副題がついていて、後半は装飾品、衣類、黄金作りのゆりかご(こちらは秋篠宮悠仁親王殿下ご誕生記念特別出品)が展示されていて興味深かったのですが、後宮の女性たちといえば、塩野七生氏の著作の中で面白い記述があったのを思い出します。

 肌もあらわな薄絹をまとった姿で、絹のクッションに身をもたせかけ、優雅に竪琴の弦をつまぎきながら主の声を待つ、などという光景は暑いアラビアならばともかく、コンスタンティノープルのスルタンのハレムでは、西欧人の夢の産物でしかなかったようである。コンスタンティノープルでは夏でも意外と寒いのだ。黒海からボスフォロス海峡を通って吹いてくる冷たい風を、トプカピ宮殿のある場所はもろに受ける。ビザンチン帝国時代の宮殿は、金角湾の奥にあったが、あそこのほうが北風を避けるのには適していた。トルコ人がトプカプ宮殿を建てた場所は、眺望もよく防備にも適していたにちがいないが、健康の面からすれば、そこに一年中住まざるをえない者を嘆かせたはずである。薄着などしては、風邪をひくだけでなく、リュウマチにかかったにちがいない。トルコ民族は、小アジアにいた当時から、今日のわれわれがキルティングと呼ぶ分厚な布地を重宝していたらしいが、コンスタンティノープルに首都を移してからも、これは手放すどころの話ではなかった。キルティングを使った衣装を重ね着して、着ぶくれでころころしたハレムの美女というのは、想像するだけで愉しくなる史実である。     
                 ───
イタリア遺聞 第二十二話 後宮からの便り より。

 確かに出展されている衣類はどれも地厚でしたね。
 お国柄なのかチューリップ模様が多くてかわいらしかったです。
 
 イスラムの芸術品はなかなかお目にかかる機会がないので、またこのような展覧会が行われればいいなあと思います。 
 一緒に行ってくれたMさん、お疲れ様&ありがとございました♪
美術展 | 11:04 | comments(0) | trackbacks(0)


2007.07.16 Monday | パルマ イタリア美術 もうひとつの都
 上野の国立西洋美術館で開催中の「パルマ─イタリア美術、もう一つの都」展に行ってきました。
 ちなみに、パルマってわりによく聞くけど、どこだったっけ。
 地図を探してみました。
 かなりミラノに近いところなんですね。
イタリア地図

 今回の展覧会には16世紀の絵画を中心に、ルネサンスからバロックまでの、パルマ派と呼ばれる画家たちの作品が展示されています。まさに私の好みばっちりの展覧会で、至福のひと時でした。

 「パルマ派」というのは、文字通りパルマの地で活躍した芸術家たちで、イタリア美術において多大な影響を与えた一派だそうです。「パルマ派」というのを聞いたのはこれが初めてで、正直その他のイタリア・ルネサンス絵画とどう違うのかよくわからないのですが(汗)、個人的にはそれまでの絵画により物語性や叙情性を持ち込み、同時期の他の地方の画家たちと相互に影響しあって、やがてバロックを生み出した…ということかな?と解釈しました(いい加減ですみません)。
 ちなみに、一時期レオナルド・ダ・ヴィンチもパルマにいたことがあるそうです。カタログに載っていた「少女の頭部(乱れ髪)」(国立パルマ美術館所蔵)は素描に近い未完成の絵なんですが、さすが天才の絵と呼ばれるにふさわしい見事な作品でした。できれば間近に見たかったです(笑)。
 
 豊かで鮮やかな色彩、くっきりとした陰影には目を奪われます。
 中世のフレスコ画から抜けきっていないような、少々表情が硬くも魅力的なルネサンス初期の絵画や、ダイナミックな構図の聖人の絵、15〜16世紀にパルマで公国を築いたファルネーゼ家の人々の肖像画とか、とても見ごたえがありました。
 絵画ってやっぱりいいなあv。
 なめらかな肌の質感、リアルな衣服のひだひだとか、見るのはほんの数分なのだけど、描くのには時間がかかったでしょうね。。

 今回の展示品のほとんどは宗教画であり、キリスト教の聖人の絵であったりなのですが、どれも筆致が丁寧で優雅で、特にやわらかな印象を与える聖母子像にはしばしば見とれてしまいました。
 まー、所詮、私は多神教徒の俗な日本人に過ぎませんので、あくまでもすばらしい芸術としか受け取れませんけど(笑)。
 後半には「受胎告知」をテーマにした絵もありまして、あのダ・ヴィンチの作品と比較してなかなか興味深く見ました。ダ・ヴィンチの作品が横で割合小さかったのに対し、こちらのヴィンチェンツォ・カンピの作品は縦長で大きく、幻想的な雰囲気でした。同じテーマでも、作家が違うと、やはり違うものですね。

 ひとつだけですが、アレッサンドロ・ファルネーゼ公爵が着用したという甲冑もありまして、まじまじと見れて幸せでした♪ 騎馬試合用の甲冑だそうで、全面的に施されたエッチングの模様がきれいでした。あれはなかなか絵では再現できませんぞ(苦笑)。

 今回展示された肖像画のファルネーゼ家の人々。
 塩野七生氏著のヴェネツィア、フィレンツェ、ローマの三都市を扱った三部作のうち、「黄金のローマ 法王庁殺人事件」の中で、初代公爵ピエル・ルイージ・ファルネーゼと、アレッサンドロ・ファルネーゼ枢機卿が出てくるのですが、まさしく同じ人々なんですよね。
 甲冑の持ち主のアレッサンドロさんも、確か河惣益巳氏の「サラディナーサ」の中で出てましたっけ。。
 寡聞にして、あとはファルネーゼ家の人々が出てくる小説は読んだことがないのですが、少しでも聞きかじったことのある人の肖像画を見るのは楽しいです。

 日曜日の午後に行ったのですが、前回のモネ展に比べると人が割りに少なかったです。
 いい展覧会なのになあ。
 ゆっくり見れて良かった反面、ちょっと残念でした。
   
美術展 | 23:49 | comments(0) | trackbacks(0)


2007.05.30 Wednesday | モネ大回顧展
 先日、六本木の新国立美術館のモネ展を見に行ってまいりました。
 始まったのは4/7からで、もう二ヵ月ぐらいたちますか、予想ほど人が多くなかったような印象でした。
 でも、建物の規模からすればやはり人は多めかな。美術館としてのスペースは結構小さいのですね。
 上野の美術館に比べれはそれほどの人でもない…と思うのですが、でも規模は小さいので入りきらないようですね。入る前に10分弱列になって待ちました。
 建物の外観は素敵ですねー。うねうね加減が面白ですv。

 学生時代にルノワール展を見て以来、私の頭の中では「印象派=ルノワール」みたいな図式が出来上がっておりまして(単純)、実は、最初はあまり見る気はありませんでした。
 モネの絵は点描という画法で描かれてますが、筆のタッチが(私には)荒く見えてしまいまして、それが少し不満なのです。
 遠くから見る分には素敵なんですけど、近くでまじまじとみると、ちょっと汚くみえるような…(A^^;)。
 不ぞろいの方が結果として見飽きなくて良いのかもしれませんが。
 それが気が変わったのは、WOWOWで放送されたBBC特集の印象派に関するドキュメンタリードラマでした。
 美術がが好きな人にはたまらない、面白いドラマでした。
 巧妙な宣伝に乗せられた気もしますが、まあ絵が好きな人間なので、よしとします(笑)。
 
 約100点の作品がありましたが、ほとんど全部が風景画。
 静物画はありませんでした。
 序盤に数少ない人物画が集中していて、後は色合いやアングルを少しづつ変えたシリーズの風景画ばかりが並んでいるので、少し気分がだれ気味になったような気がします。
 個人的にはもう少し風景画以外のをそろえてほしかったかな。。
 一昨年でしたっけ、浜名湖での花博のときに、モネの家と睡蓮の池を再現してましたが、その際にとてもきれいな静物画(花のいけてある花瓶)を見たので、こういうのも見れるのかなーと期待してたのですよね。
 そのあたりがちょっと残念です。

 とはいえ、名画をまじまじと見ることができるのは貴重な機会で、有意義な時間でした。
 私が一番気に入ったのは「モントレイユ街,1878年パリ万博の祝祭」。カタログの表紙にもなってるあれです。
 どこが好きかというと、明るいとか、躍動感があるとか、構図がすきとかしか説明できないのですが、見ていて飽きないです。人が多いのでなかなかじーっと長時間眺めるのは難しいのですが…。

 それにしても、印象派に限ったことではなく、以前から思っていたことですが、はがきやカタログなどの印刷物と、実物とはかなり色や密度が変わってしまうのがなんとも悲しいですね。
 もちろん、それは著作権の問題からすれば当たり前の措置なのかもしれませんが、本物をちょくちょく見に行ける環境ではないし、大きさを変えるぐらいで色合いぐらいはそのままに印刷してもらえないかなあと、一はがきマニアは思うのでした。
美術展 | 01:29 | comments(0) | trackbacks(0)


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